おばばはおばま嫌い

 日米中の首脳、麻生オバマ胡錦濤。好きな順番にならべてみてと、街ゆく人に尋ねたら、まー9割9分ぐらいの確率でオバマ>>>>>>>>>>>麻生>胡錦濤でしょうな。でSongはどうなのよというと、これはもう圧倒的に麻生>胡錦濤>>>>>>>>>オバマなのである。中国語やってるからってそんなに媚中派か、ないしは麻生にそこまで国際漫画賞の恩義を感じているのか(たった1年でバックレたけど)というとそうではない。オバマが嫌いなだけ。ああ嫌いだね。今夜に迫った就任式の祝賀ムードに水を差すつもりなんだけど、オバマは嫌い。
 何がいやだといって、まずあのツルンとしてシミもシワひとつもない顔がいやだね。あれじゃデンゼルワシントンとたいして変わらないじゃないか。「マルコムX」を演じたデンゼルワシントンね。エキサイティングで面白い映画だったけど、マルコムXを偉人に描きすぎているのがちょっとウザかったな、完全無欠のヒーローとして。まーアフロアメリカン側のプロパガンダ映画でもあるから致し方ないとして、あれのデンゼルワシントン、整いすぎててなんだかなぁ、だったもんな。あと希望に満ちた言葉しか言わないのもいやだね。まー歴代のアメリカ大統領というのは「ことだま」というものをよーくご存知で、ポジティブな言葉がポジティブな意志を形成する(おのれに対しても国民に対しても)という考え方にある種縛られてもいるわけだが、それにしても「Yes,we can」の繰り返しって。アメリカ中にNo,we can'tが充満している事実から、遁走しているようにも思える。こんな首班に国民が酔っぱらっている限り、しばらく米ドル安は続きそうだな。しめしめ年内にもう1〜2回、買付出張が追加できそうだな。と、米ドルリンクの香港ドルで買付をしているSongおばばはほくそ笑むのであった。
 こんな人物を選ぶ感性からしアメリカ国民は、バブルをふくらませてきたマインドから一歩も脱却できていない。強いもの。完全無欠なもの。正義なもの。そういった物々をひたすら希求して、分不相応な消費を繰り返して借金にまみれて、あげくのはてにぷしゅ〜、ってね。「強いアメリカ」をやめる。国民の、指導者の考え方を変えることぐらいしか、この米国発世界的経済危機を乗り切る道はないのに。そもそも世界で「おれの国がいちばん強い」なんて。そこからしてやめてほしい。世界に、どこの国が強くてどこの国が弱いなんてないんだ。人は皆同じ。みんなどっかが良くて、どっかがダメなのだ。無欠な国などない。無欠な人などいない。
 弱さを認める、ダメさを認める勇気が許されない。アメリカ大統領ってのは因果な商売だね。だから誰がなっても私はやっぱり嫌ってたと思うけど、オバマは特に、あの世界を単純化しようとする言説、そしてツルンとした顔が気に入らない。
 さてオバマは就任後どんな雇用対策を打ち出すかが注目されていて、それによってドル相場も大いに動くと見られているが、なにを出すんだろうねえ。って、ニューディール政策のTVAみたいなの出してきたら笑うよな。公共事業、大規模開発、電源開発…それって田中角栄土建屋政治じゃん。はっきり日本で否定された…。早ければ今月中にも出てくる(かな?)雇用対策が、その程度だったら…1ドル60円台見えたな。よっしゃ買付出張追加だ(笑)
 とまあそういうわけでオバマがどれだけ空虚な希望を空虚じゃなさげに語るか、それに騙されてどれだけアメリカ国民が空騒ぎするか。今後のドル円の動きを占う重要な一瞬でもあるし興味はあるので、今夜の就任式中継は見ようと思う。深夜1:30から。起きてられればね(笑