馬馬猫猫

 最近、家の軒先に猫がやってくる。

 白茶ブチの若い野良猫だ。庭に面した窓の下で、昼となく夜となくやってきては、じーっとこちらを見て座っている。寄ってって眺めていると、安心したように目を細め、香箱を組み、やがてとろとろと寝始める。
 んー何を待っているのかな?やっぱり食べ物だよねえ、オモライ目当てで来てるんだよねえ。チーズとかカツブシとか食べ残しのグリココメッコとか投げてやる。と…
 なんだよー。「シャーッ」て牙むいて威嚇するんだ。そのわりにがっつがつ食べ始めるのな。ゴハン欲しいなら威嚇なんてするなよー、可愛くないなあ。なんでこんなことするのかね?
 でも基本的に猫は可愛い。
 猫も可愛いが馬も可愛いよな。
 きのう久々に府中競馬場に行った。秋深く、中央場所に戻り、新馬戦も花ざかりだ。何がメイクデビューだ、新馬戦は新馬戦である。斯様なくだらぬ新呼称を使おうという輩は全員デストロイ。パドックに観に行った。
 友人に猫好きのギャンブル嫌いがいて、何とか競馬にハメようとあれこれ説得している。馬だって猫と同じだよ、まあ大きさは数十倍ぐらい違うけど、おなじ4つ足の生き物だし毛も生えてるし、人間に甘えたり鳴いたりもするし、可愛いよーん、と。
 パドックの2歳児たちは厩務員さんにスリスリスリスリ甘え、停止命令がかかれば「むっひひーん」「にゃひひーん」盛んに鳴いていた。可愛い。
 でもやっぱり馬は猫とは違うな。猫は調教してもゲートに入りそうにないもん。追ってもまっすぐ走りそうにないしな(笑
 秋華賞はハナ差ではずしてしまったが、府中牝馬Sはワイド1-3着でゲット。ブルーメンブラットっていい馬だな。根性があって且つスマートだ。やっぱり猫とは違う。