世界一周!六本木昼餉(13) ポルトガル

六本木で、ランチだけで世界一周は可能か?



 この世界一周の旅路にはいくつかの「鬼門」があって、そういうところは早めにつぶしておこうと思って本日は3大鬼門のひとつ・ポルトガルへ。西麻布にある専門店「ヴィラ マダレナ」を訪れた。
 何が鬼門かというと…会社から遠い!!この道中は週に一回、もちろん仕事の昼休みを利用して行なっているわけだが、たぶん会社からこれまででいちばん遠い場所にある。行って、食って、帰って、1時間の休みで間に合うのか?西麻布交差点から、さらに渋谷寄りのエリアにある。そんなとこまでランチに行ったことはない!六本木で5年働いているが。未踏の地へと、バスコ・ダ・ガマの大航海に出たのであった。
 …って意外とあっさりたどり着けちゃったよ。徒歩10分。西麻布交差点(いまだにホブソンズがあるのな!アイスクリームの。われらが高校時代に「行列ができる」って大騒ぎになったあのホブソンズ!!)から北西のエリアに一本入った裏路地の、これまた奥まったマンションの1階にあってチトわかりにくいネ。
 周囲には同様にシャレた雰囲気の飲食店が集まっている。ランチ食う人々も明らかに六本木駅周辺とは雰囲気が違う。垢抜けている。なぜだ?周辺の勤め人しか来ないエリアだからだな。まず六本木からも表参道からもハンパに遠いのでオノボリさんが来ない。修学旅行生もハデなガイドブック片手の香港人台湾人中国人も新美術館めあてのヒマなババア集団も来ない。近隣に地下鉄駅もないので、外回りのサラリーマンも就職活動中のくたびれ大学生も来ない。実に悠揚迫らぬ勤め人の園なのであった。まあ平均予算¥1,000だけどね。こればっかじゃ困るわな。「穴場ランチ」「隠れ家レストラン」(笑)をお探しの方はどうぞ。
 でも「ヴィラ マダレナ」は混んでいた。私が着席してほどなく満席になった。しかもオッサン客が多い。なんでだー?店内は国旗が控えめに飾られ、ファドが控えめな音量で流れるほかは至ってフツーのレストラン。ただカウンターにずりゃ〜りと並んだワイン壜。卓上のランチョンマット代わりに敷かれた紙には「ポルトガルワインの産地地図」が印刷されている。ワインにやる気たっぷりの店らしい。でもいくらやる気出されても仕事中は飲めませんよ。ちなみに地図の横には「日本語になったポルトガル語」が列記されていてなかなか面白い。「こんぺいとう」や「てんぷら」は有名だけど、なんと雨具の「かっぱ」もそうなんだって。ためになったねー。
 ランチセットは日替わりで4種類ほどから選べる。1000円均一。で「牛肉とマッシュルームの煮込み」を選ぶ。サラダ、スープ、デザート、飲み物つき。サラダはしなびかけの野菜に出来合いのドレッシングがかかったテキトーな代物。スープは野菜がたくさん入ったコンソメ。うちでつくるのと同じだ!ただうちのよりほんのちょっとチキンのダシ味が濃かった。そしてメインのお料理は、
 単なるハッシュドビーフだった・・・
 フツーにうまかったからいいけど。よく味もしみてたし。しかし他のメニューも、周囲の客をよく見てみれば単なるドリアだったりチキンのローストだったり。要するに「小マシな洋食屋」として界隈の客からは認識されているらしい。そういえばポルトガルの名物料理ってなんだ?と言われても、あんまり思いつかないもんな…ポルトガル人はこういうものを常食しているのか?
 デザートはヨウカンのように四角く切ったプリンだった。これは濃厚でうまかった。ところで頼んでからお料理が出てくるまでメッチャ早かった。そして空いた皿を片付けるのも鬼のように早かった。「接客」というより「客あしらい」って感じだったねー。


本日の評価 ☆☆☆半


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