おまけに弱い

 朝、出勤前にファミマで缶飲料を1本買っていくんだけど。ここ数日は「WONDA 一番ドリップ微糖」で完全固定だ。ホットベンダーになければ、このクソ寒い中でも冷蔵棚から買っていくほどの執着ぶり。何故か?「ミニミニチョロQコレクション チューンドカーシリーズ」がおまけでついているからだ。市販のチョロQよりひとまわり小さい、そしてかなりチャチな、でも一人前にブーンと走るヤツが。全10種類らしい。まだ6台しか集まってないや。そうこうするうちそろそろキャンペーンはおしまいみたい。あーあコンプリートは無理かー。でも6台集まれば御の字かな。クルマ6台ったら、東名で玉突きならけっこう重大事故のうちに入るじゃん。たとえが悪いか。
 クルマなんかまったく興味ないのだ。ましてレーシングカーなど。船や飛行機は仕事柄めっちゃ気になるけどねえ。ミニカーも興味なし。あ、このあいだケーブルテレビの趣味のチャンネル「Act On TV」で「トミカ」の特集やってて思わず見入っちゃったけど。トミカすごいね。ありとあらゆるクルマをミニカーにしちゃうんだね、すごく精巧だし。「はたらくくるま」のラインナップも多くて、過去にはバキュームカーや馬運車もつくったんだことがあるんだって。うわぁ余生費やして集めてみてぇー、って一瞬思ったけど、それっきり。 では何故こんなコレクターモードに?要するに「おまけに弱い」のだ、私は。かなり弱い。
 10月の「生茶パンダ先生!ストラップ」も全6種コンプリートしちゃったしな。微妙なポーズの違いで6種類。うわぁくだらねー、と思いながらつい集めてしまった。相前後して「リプトン リモーネ」でやってたお菓子の模型ストラップキャンペーンも、全8種中6種まで集めた。何度かやってるみたいで今回はチョコレート屋「デメル」とのコラボ。んなもん猫の舌チョコレートの模型なんて単なる暗褐色のプラスチックヘラじゃねえかよ、と、冷静に考えればそういうことだし、リプトンリモーネ甘ったるいだけで激マズだし「午後の紅茶」のほうがナンボかマシだし、あああアホらしー、と思いながらついつい集めてしまった。さすがに「コカコーラZERO」でやってたスヌーピーご当地名産品ストラップは無理だったけど。毎日コーラ1本はキツいわ。それでもかなり人気を呼んだみたいだね。
 そういえばちょっと前のだけどサントリー「BOSS」、競走馬ミニフィギュア「栄光の名馬コレクション」も何体かあるわー。ひとまわり大きい食玩フィギュア「名馬伝説」とともに、いまウチで13頭立てのレースやってるっすよ。キョウエイマーチタップダンスシチーロイヤルタッチとムオペくんとタイキシャトルイナリワンが出走するレース。どんな条件なんだ(笑
 飲料のおまけってだんだん豪華になってるよな。ちょっと前まではせいぜいキンチャク袋やクリップぐらいだったのに。これも一種のデフレなのかもね。それでも各社入れ代わり立ち代わり「おまけ攻勢」に出るということは…私みたいにおまけに弱い人間が、他にもたくさんいるということだ(苦笑
 なんでおまけに弱いのか?こういうちっちゃいおまけは、たまらなくかわいい。そしてたまらなく蠱惑的だ。なぜだ?…おそらく幼少時の刷り込みが原因と思われる。こと女の子に限っては。
 むかーしむかし、サンリオ黎明期のこと。まだ「Gift Gate」や「vivitix」といった店名で展開するはるか前のことだ。「いちご新聞」というサンリオのオフィシャルペーパーを専門ショップで買うと、まるめて包装した新聞に「ペタッ!」と、シールでおまけを貼り付けてくれた。ちっちゃいプラスチック製のオモチャやマスコットだ。意外と精巧だったりする。あれが…魅力的でさあ。いまだにやってるんだってね。あたしゃファンシーは小学生で早々に卒業したから知らなかったけど。かなーり優秀な販促戦略だったわけだ。
 日本人はちっちゃいもの、かわいいもの、それでいて意外に精巧なものが好きなんだよ。江戸時代の「根付」から今に至るまで。
 ところで日本人も好きだけど、香港人もこういうものがけっこう好きだ。前述の生茶パンダ先生やミニカーなど、ダブリ分をとっといて、香港行ったときにあっちのお友達や小さい子にあげたら割とウケたよ。お金のかからないおみやげですね。
 っつーかまあ、その前に日本人にウケることを考えようぜー、ということで、香港漫画店も最近、気まぐれにちょっとしたおまけをつけている。出張ついでに買ってきた、単価数十円のちまちましたものを。これがウケている…のかなあ。通常時よりなんとなく、なんとなーく、売上が良くなるような気がする。ことによれば値引セールよりウケがいいような気も。でも…いつもおまけをつけられるわけじゃないからね。おまけに好適な、ちまちましてて、香港らしくて、予算に合う(←ここが一番大事)ものを探すのは、難しいのよー。