世界一周!六本木昼餉(24) ドイツ

六本木で、ランチだけで世界一周は可能か?


 さらに時は下り、お盆休みも終わりましたね。私はもちろんお休みなどございませんでした。通常どおり出社し、通常どおりランチで世界をめぐる。が、六本木界隈。勤め人向けの食事処はお盆期間に閉まってしまうのだ!まともに開いているのは「観光地」六本木ヒルズだけ。残り少なくなってきた諸国めぐり、今回はヒルズ内に4月オープンしたばかりのドイツ料理店「フランツィスカーナー」に行ったのだ。選択の余地なし。

 この店は六本木ヒルズ・ハリウッドプラザ棟の地上1階外側にあって、この場所は私が六本木で働き始めての5年間で2回お店が変わっている。来たばっかりのときは、高いくせに異様に盛りの少ない京風うどんのお店。それから2、3年して「モトヤマ・ミルク・バー」という、これまた目の飛び出るほど高いソフトクリームのお店に変わった。それも撤退し、跡地に4月、ドイツ料理店が開店すると知って私は狂喜したもんね。六本木にありそうでないのがドイツ料理店だった。ランチ営業は一軒だけ、「ツム・アインホルン」というお店が六本木一丁目駅そばのビルの中にあるんだけど、六本木一丁目は激しく遠いんだよー。会社から歩いて20分はゆうにかかる。昼休みに行くのは無理だべ。と、諦めていたところだったから。しかもこの「フランツィスカーナー」、かなりの名店らしい。日比谷公園で5月に開催するドイツビールのお祭り「オクトーバーフェスト」に出店し、「SPATEN」という美味しいミュンヘンビールを供していたのだ。否が応なく増す期待。
 ところがこの店…えらく閑古鳥。お昼時にもまったくお客さんが入っていない。ウエイターさんが外で客引きをする始末。なんでかねえ。高いから?確かに名物ソーセージ付きのランチが¥1,180もする。でもヒルズにしては標準価格なんだよねえ。それとも場所が悪い?たしかにここ、表通りの国道246からは引っ込んでいてわかりにくいし、メトロプラザハリウッドや森タワーなどヒルズ内部からも行きにく〜い構造になっている。私とて毎日ヒルズの中を通って通勤しているくせに、店の前を通りかかったのはたまたま、腰痛で整形外科に行った帰り、森タワーの調剤薬局に薬もらいに行かなきゃー、と遠回りした時っきりだったのだ。そうこうするうちにお盆到来。いよいよこの店でランチを食うときがやってきた。ちゃんと¥1,180も貯めてきたぞ。
 と…混んでいた。ちゃんとお盆のヒルズの体は成していた。入るといきなり、ウエイトレスのお姉ちゃんの値踏みするような視線。そうなんだよ、ヒルズの店はみんなこう!入ってきた客を値踏みするみたいに見て、それからツンケン冷たく席に案内するの。「きたならしい貧乏くさいおばちゃんが入ってきた」と言わんばかりに。だからヒルズの飯屋は嫌いなんじゃ!値段が高いばかりでこれだもん。若い女の子・男の子の接客員が特にそうだ。おまえらがどれだけ賃料の高い、お偉いヒルズで働いてるか知らないけどな!どうせテレ朝やJ-WAVE帰りの芸能人が来たらヘイコラするんでしょ。
 と、席についてもなかなかオーダー取りに来ない。水も持ってこないよ。店内にはウエイトレスが3人いる。全員、所在なさげにウロウロするかボーッと突っ立っているばかり。なんだなんだ?店は混んでいるとはいえ、ところどころにまだ空席があるのだ。やっと「ソーセージランチ」と注文を通してもらい、待ち始めるがこれまたいつまでたっても何も出てこない。やっと出て来たのがまず…セットの飲み物・アイスコーヒー!?あたし「飲み物は先にして」って頼んだっけ?食事より先に来られても、氷で薄くなるばかりだから困るんだけどなあ。
 また待たされて次に来たのが…いきなりメインの皿かよ!大きなソーセージと付け合せのザワークラウト、おイモがどーん。え?これを、アイスコーヒーだけをおかずにクエ!( ・∀・)つ● ってか!?そんなあ。いくらなんでも他に、パンかなんかあるんじゃないの?と、待ちながら、しかしランチ時間にも限りがあるのでとりあえずメインをモソモソ食べ始める。そりゃ、まずくはない。焼いたソーセージも、炒めたイモもキャベツも、素朴で質実な家庭の味だ。が、それにしても他に何にも出てこない。しびれを切らして、ウロつくウエイトレスをひとり呼びつけて聞いてみる。すると、「失礼しました。すぐにパンと前菜をお持ちします。」
 は?
 前菜!?


 ほどなくして黒っぽい丸パンと、前菜の盛り合わせが出てきた。涼しげなトウモロコシのゼリー寄せと、サワークリームののったクネッケ、そしてスイカのシャーベット。まぁー見た目にもさわやか、暑いときでも食欲をそそりますね。ってメイン食った後じゃー!!何の冗談のつもりだ?こうしてランチコースの世にも不思議な逆回転という、他では得られない愉快な体験を¥1,180払って致しましたとさ。
 しかもパンにバターさえついてないや。ひとのダイエットに気を使ってくれてありがとう。スープもないのか。この相場なら六本木界隈どこだってつくよ。それ以前に接客のイロハのイがなってないじゃないか。中華だってあーた、先にご飯やソバ出して最後に冷菜出したら厨師は頃されるよ。いや相手が皇帝なら家来と飯屋の従業員全員、それどころか飯屋のある町の住民全員粛清だってば。お盆でさあ…混んでてさあ…しかも相手がオノボリ観光客ばっかりだと思ってさあ…客なめんな。星2つ半じゃ!
 たぶん開店以来突然の混雑で厨房がパンクしてたんだろうな。接客員はいっこうに料理がまわってこないのでウロウロぼけーっとするしかない、みたいな。お盆が混むなんてわかりきってることなんだからさあ…あらかじめ対応考えときなよー。同じ日の(この日8月13日)東京ビッグサイトそばのマ○ドナルドを見習えっての。コミケ参加者17万人の胃袋を満たすため、全国のチェーン店からよりすぐりの精鋭を集めて接客体制を組んだという噂だ。いくら高級な料理を出したって、気取ってるばっかりで接客もおルスになるなんてねー。ちょっとねー。というわけで六本木でドイツ料理店に行くなら、(外観しか見てないけど)こぢんまりして歴史もある「ツム・アインホルン」の方がヨサゲだよ!

本日の評価 ☆☆半

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